無力な母親
結局、日記をつけて病院に持って行っても
原因はわからないままで。
体調不良を訴え続ける長男にしてやれることが
あまりにも少なくて、本当に苦しい毎日だった。
一度、息子を連れずに私だけで病院に行ったことがある。
思い悩んだ結果の行動だったと思うけど
何を求めて行ったのかは忘れてしまった。
覚えているのは、待合室で待っている間に
症状の重い患者さんばかりが目に入って。
順番が来て、診察室で先生に伝えた言葉は
「長男は命に関わるような病気じゃないから
総合病院で診て頂くのは申し訳ない」
予約のない日に、わざわざ母親だけが来て
こんなことを伝えたら
先生は、逆に随分思いつめていると
感じてくださったようで
そんなことはないですよと言って
私の話を親身に聞いて下さった。
ここに来てもいいと言ってもらえただけで
その瞬間は救われたような気もしたけれど
長男の体調は相変わらずで
どうすればいいのか
答えのない毎日は続いていった。